施術を覚えるのには必死で取り組んでも、筋肉の名前は興味がなく中々頭に入らないのではないでしょうか?
自分は筋肉、骨、解剖学に殆ど興味がありません。
自分は以前から筋トレを行なっていた事もあり、大きな筋肉の名称は自然と覚えていましたが、施術となると大きな筋肉の奥にある細かな筋肉まで覚える必要もあるため未だに苦労をしています。
リラクゼーションの研修では施術は教わっても、筋肉の名称は各自で覚えるのが暗黙の了解になっている会社が殆どだと思います。
ラフィネ・リバース東京などの大手の会社では筋肉や骨、リフレクソロジーでは反射区までテストに受かる必要がありますが、こういった会社はまだ少ないと思います。
そこで、初心者でも入りやすい筋肉の覚え方を書いていきます。
※専門学校で学んでいる方は骨や筋肉など、身体の構造は頭に入っていると思います。
ここでは研修で学んだ方を中心で書いています。
筋肉は施術箇所の大きな筋肉から覚える
「ただでさえ興味がわかない筋肉なのに何処から覚えればいいの?」
と思うかもしれませんが、
あなたは習った施術でどの筋肉を押しているのか分かっていますか?
首や肩、腕や脚はどの筋肉を施術しているか分かりますか?
時々、
「広背筋が疲れているんだけど」
と筋肉の名前で言ってくるお客様もいます。
広背筋の範囲はどこからどこまでか分かりますか?
「バカにするな」という人もいるかもしれませんが、あまり考えずに施術をしている人も多いかもしれません。
そんな人には先ず、
押しているライン(箇所)の、身体の外側の、大きな筋肉から覚えていきましょう。
押している箇所にいくつもの筋肉があると思いますが、まずは大きな筋肉から覚えていくのが一番入りやすいと思います。
大きな筋肉からほぐしていき小さな筋肉をほぐしていくのが筋肉が緩む基本となります。
※筋肉を覚えてくると施術時に筋肉が見えてきます。
お客様の身体の筋肉が透けて見えてくるのです。
そうすると何処を押しているのか、何処を押せば良いのかが解ってきます。
この業界はスーパーアナログの世界なので感覚で施術する人が多いため(自分もそうですが)筋肉の名前を覚えようとしません。
しかし感覚で行うことがマズイのではありません。
その反復練習した施術、押している筋肉は間違っていないはずです。
筋肉の名前なんか覚えなくても体で覚えた施術方法で出来てしまうのです。
何のために筋肉を覚えるの?
では何のために筋肉を覚える必要があるのでしょうか?
簡単に言うとリラクゼーションでは身体をよりほぐすために覚える必要があります。
お客様に聞かれたときに答えられるようにするためではありません(念のため)。
例えば、
首が疲れていると言われたとして、首だけを施術していればよいのか?
首からつながっている筋肉はどこまでなのか?
首に関連する筋肉はいくつあるのか?
そのつながっているや関連する筋肉は硬くなっていないのか?
硬くなっていたらその筋肉もほぐしていくと、より首の疲れが取れていきます。
首の場合は背中の上部までほぐしていくのが良いのですが何故かと言うと、
首と頭からつながっている筋肉が背中の上部まであるからです。(※厳密には背中の下部までつながっている筋肉や他にもいろいろとあるのですが。)
それは頸板状筋・頭板状筋という筋肉で、僧帽筋よりも内側にある筋肉です。
現代はデスクワークや特にスマホを見ることが当たり前になっているので、「斜め下を見る動作=頭を下に向ける動作」が多く、いわゆるスマホ疲れに悩む方が非常に多くなっています。
下を向く動作が多いと、上記の2つの筋肉に非常に負担がかかってきてしまい、僧帽筋を押し上げるように背中の上部が張ってきてしまいます。
現代の人はほぼ首が疲れている人は背中まで張っていると考えていいと思います。
このように「首が疲れている=首をほぐす」ではなく関連する筋肉までほぐすのことでより疲れが取れやすくなっていきます。
覚えたら現場で使う
筋肉を覚えてきたら現場で使っていきましょう。
お客様に何故そこが張るのかを説明してみましょう。
- それは普段こういう動作をしていることが多いからこの筋肉が凝って、この部位が疲れてしまう。
- ここが疲れると関連するこの筋肉も凝ってしまい、この部位も疲れてくる。
というように覚えたことはなるべく施術時に使い、反復することで記憶に残るようになっていきます。
まとめ
筋肉の覚え方は、
- 押しているラインの、身体の外側の、大きな筋肉から覚える
- お疲れの部位に関連する筋肉を覚える
- 覚えた筋肉は現場で使う
この3点から始めていきましょう。
筋肉に関する本で1ページ目から覚えようとしても興味がわかないので頭に入らないと思います。
それならせめて、自身が押している場所はどこなのかを知ることから始めるのが良いかと思います。
少しずつ覚えていくことによって「小さな達成感をあえて感じる」ことにより、興味が湧いてきて身体の知識が徐々に増えていくかもしれません。
少しずつ少しずつ覚えていきましょう。