2019年10月1日(火)から価格が改定するようです。
ネット上では、
「一気に上げすぎだろ」
「りらくるのメリットは安さだけ」
「客がかなり減ると思う」
「料金上げたらメリットが無くなる」
との声も一部で上がっていますが実際のところは、そのときになってみないと分からないことです。
•技術力の低下
が関係していると思われます。そして値上げに伴ったセラピストの報酬は、それほど上がらないようです。
増税での値上げは会社としてはやりやすいタイミングではありますが、
今回値上げに踏み切った上記の2つの理由の会社の内部事情と
セラピストの報酬は、以前からどのくらいアップするのか調べてみました。
りらくるに関してこちらの記事も参考にしてみてください⬇
りらくる料金値上げの裏事情!
値上げの最大の理由は人手不足です。
人手不足を解消するには、給料を上げるしかありません。
これはりらくるに限ったことではありませんが、給料を上げざるを得なくなるほどセラピストが不足しているのが現状と思われます。
ではその人手不足のために値上げに踏み切った理由をもう少し掘り下げて考えてみました。
セラピスト不足
今、リラクゼーション業界では一部の会社を除き、深刻な人手不足に悩まされています。
それは大手であればあるほど店舗数が非常に多いため、人材確保が難しい状態になっています。
60分2980円のお店が全国的に非常に増えたこともありますが、特に低価格帯のお店では離職率が高く、セラピストの回転率が非常に良い状態です。
さらに、新たにセラピストになろうとする人も減っていて、辞めたら違う業界へ転職する人も増えています。
若い人のセラピストのなり手がいないのです。
他の業界に転職する人が多いのです。
これは何故かというと、
セラピストの給料が下がってきたことが一番の原因です。
リラクゼーション業界は10数年前までは非常に稼げる業界でした。
以前から低価格帯のお店は多少はありましたが、基本的には60分6000円のお店が主流で店舗数もそれほど多くはなく、技術がある人も多かったため9時間勤務でセラピストの給料が40万円稼げていたそうです。
それが今では低価格帯のお店が乱立してきたことにより、街を歩けば2980円の看板が常に目に入る状態で、通常価格のお店を探すほうが難しくなってきました。
これにより、通常価格のお店からお客様離れが徐々に起こり、閉店に追い込まれる個人経営のお店も多くなったことにより、技術力のあるセラピストも低価格帯のお店で働くことを余儀なくされていきました。
そういったこともあり、セラピストの給料も格段に下がっているのが現状です。
例えば60分のボディケアを行った場合、
以前は3000円もらえていたところ、2980円のお店では1800円~2000円がほとんどです。
1施術1000円もの差があると、
一日5人~6人のお客様を施術した場合、15000円~18000円だったのが10000円~12000円の差が出てきます。
月に22日間の勤務をした場合、多い時を考えて約110000万円~130000万円の差になります。
リラクゼーションは体全体を使って施術をし、指を酷使するため、セラピストの体に非常に負担のかかる仕事です。
過酷な仕事でも一番のモチベーションはお金です。
やりがいの一つにお客様からの感謝や指名数もありますが、お金ありきのことだと思います。
要するに仕事の過酷さに比べて給料が見合っていないのです。
セラピストの給料が低い
⬇
モチベーションが上がらない
⬇
セラピストが辞めていく
⬇
人材確保ができない
⬇
店舗運営が難しくなる
⬇
売上が下がる
これにより、セラピストの数がどんどん減って人材確保ができない状態になり、売上も下がってきているのではないでしょうか。
セラピストの技術力の低下
先程も言ったように給料が低い状態だと、せっかく高い技術力を持ったセラピストも辞めていき、経験の浅い人が多く働くようになります。
もちろん経験が全てではありませんが、経験が浅くても上手い人もいますし、10年いても下手な人も多くいます。
ですが業界全体的には上手い人の割合が少なくなっているように思います。
さらに低価格のお店の急速な増加により、急ピッチでセラピストの確保もしなければならなかったため、研修も急ピッチで行いある程度の技術習得でデビューさせてしまうこともあったようです。
これは研修担当講師の質も関係していると思いますが、
見切り発車でデビューさせ、実践で腕を上げさせるというやり方です。
安かろう悪かろうを、会社側がある程度は仕方のないこだと考えていたのではないでしょうか。
そうなると低価格帯のお店ではクレームも多くなります。
クレームが増えてくると口コミで悪い評判はすぐに広がります。
もちろん優秀なセラピストも多くいると思いますが、店舗によってとセラピストによって、技術力の差がかなり激しいと思います。
これは業界全体がこの傾向にあります。
クレームが多発すると会社全体のイメージとして、ほぐしてもらいたいという期待はなくなり、安いから受けに行くだけというお客様が多くなったと思います。
そうなってくると上手い人が1人や2人いたとしても、徐々にお店全体の客数が減っていき、稼げなくなりセラピストの数の減少につながったのだと思います。
セラピストの給料が低い
⬇
モチベーションが上がらない
⬇
上手い人が辞めていく
⬇
下手な人が多く残る
⬇
店の評判が下がる
⬇
客数が減る
⬇
さらに稼げなくなる
⬇
さらにセラピストが辞めていく
これは数年前からリラクゼーション業界では問題となっており、今回りらくるでは増税のタイミングで値上げに踏み切ったのではないかと思います。
りらくるの値上げ説明文の意味とは?
りらくるは今回の値上げに関してホームページに説明文を載せています。
以下はりらくるホームページより抜粋した全文です。
お客様各位
いつもりらくるをご利用いただきまして、誠にありがとうございます。
りらくるは、リラクゼーションサービスをより多くの人にご利用いただきたい思いで、低価格でサービスを提供し、全国634店舗(※2019年8月現在)を展開するまでにご支持をいただいております。しかしながら、絶対的な安さにこだわり、さまざまな努力を続けてきましたが、それだけでは引き続きお客さまに十分ご満足いただけるサービスの提供が難しくあります。お客さまのご期待に添えないことがあり、ご要望や、時にはお叱りを頂戴することもございます。
また、みなさまから、安さだけが売りの店と思われてしまっているのではないか。重要なパートナーであるセラピストの価値ある技術を安売りして、犠牲を負わせてしまっているのではないか。このままでは、健全な店舗運営を継続することが難しくなるのではないか。そうした葛藤もあります。
より多くのお客さまに癒しをお届けしたいという思いは今も変わっておりません。そしてこれからあらためて単に安いだけでなく、お値段以上の価値を感じていただけるお店づくりをしていきたいと考えています。そのために、例えば次のようなことを進めていきます。
<お客さまの利便性と店舗の快適性を向上させる>
・ネット予約や自動受付システム導入
・キャッシュレス決済導入
・店外、店内設備のリフレッシュ<お客さまへの癒しを向上させる>
・セラピストの接客、施術レベル向上のための体制強化
・セラピストのモチベーション向上、優秀なセラピスト確保のための施策(報酬アップなど)りらくるをこのように進化させ、より満足度の高いお店づくりを進めるため、2019年10月よりサービス価格を改定することにいたしました。お値段は上がってしまいますが、その価格以上に「来てよかった。心も身体も癒された」と思っていただける、そんなりらくるに生まれ変わります。 どうかこれからも、りらくるをよろしくお願いいたします。
りらくるホームページより抜粋
引用元:https://relxle.com/usr/newprice201910
特に気になったのが、この文章の中の赤字の部分のですが、なぜこれが価格改定の理由になるのでしょうか。
これは、記載されている通り技術力を向上させるために必要だと思われます。
技術力が低い原因の一つに、研修講師の不足や講師自体の技術力も関係してきます。
よくあるのが講師によって教え方の内容ががバラバラで、教える技術力も差がありすぎすることです。
全体的な技術力を上げるには先ず研修講師の質を上げる必要があると思います。
講師の質を上げるには、先ず講師の給料が上がらないことには教えるモチベーションが上がりません。
そうなると講師として働くよりセラピストとして施術をしていたほうが稼げるので講師のなり手が増えていかないのではと思います。
なので研修講師の給料を上げて、講師を育成して教えるレベルを上げていき、それによってセラピストの技術力も妥協せずにしっかりと上げていくことに繋がるのだと思います。
セラピストの技術力が向上すれば、時間がかかったとしても結果的に、料金改定で離れたお客様がいたとしてもいずれは戻ってきて売上アップにつながるのではないでしょうか。
セラピストの報酬アップはどのくらい?
今回の値上げには、セラピストのモチベーション向上による人材確保がありますので、先程も言いました最大のモチベーションアップはお給料です。
その給料が以前からどのくらいアップしたのか調べてみました。
りらくるは6段階のランクアップ制度を用いていて、ランクによっていただける報酬が変わってきます。
※ボディケア60分コースの施術を行った場合のセラピストの報酬となり、経験者はシルバーランクの報酬から始まります。
※旧報酬は2020年3月31日までとなり、新料金は2020年4月1日までとなりますので報酬が上がるのは半年後ですね。
ランク | 旧報酬 (2020年3月31日まで) |
新報酬 (2020年4月1日から) |
UP単価 |
レギュラー (未経験者) |
1540円 | 1624円 | 84円 |
シルバー (経験者) |
1848円 | 1940円 | 92円 |
ゴールド | 2000円 | 2096円 | 96円 |
プラチナ | 2200円 | 2300円 | 100円 |
ダイアモンド | 2500円 | 2600円 | 100円 |
プレミアム | セラピストによって変動 | セラピストによって変動 | セラピストによって変動 |
84円~100円までの報酬アップですね。
正直そんなに上がってはいませんね。
1日5.5人施術をするとして月に21日勤務だとしたら、
9702円~11550円の報酬アップとなります。
これは一つの目安なので、一日に施術する本数が多ければ報酬も上がりますが、
例えば一日10人施術をして25日勤務だとして、25000円のアップとなるのでここまでくればかなり上がった印象になります。
体はボロボロになりますが…
ですがあくまでも単価アップだけで見た場合なので、ランクがプラチナまで上がっていけば給料は上がりますので、
個人的な印象としては指名数を増やしたり、ランクアップを狙っていくしか報酬アップは難しいのではと思います。
りらくるの今回の値上げは、もみほぐし60分コースの場合、アプリを使うと実質390円の値上げなので、仕方がないのかもしれません。
りらくるセラピストの給料に関して詳しくはこちらを参考にしてみてください⬇
りらくる旧料金と新料金の比較は次の項で解説していきます。
りらくる料金は実はそんなに上がらない
りらくるは今年の初め頃にはすでに値上げの告知をしています。
その新料金は実はそんなに上がっていません。
そしてメニューも変更されていて、全体的に基本コースが少なくなっています。
では、りらくるの新料金やコースがどのくらい変更されているのか調べてみました。
りらくる新料金とコース内容
旧料金と新料金との差を比較してみました。
【もみほぐし(税込価格)】
旧料金 | 旧料金 | 新料金 | 新料金 | |
通常価格 | アプリ会委員価格
シニア会員価格 |
通常価格 | アプリ会委員価格
シニア会員価格 |
|
15分コース | 970円 | 1300円 | 1100円 | |
30分コース | 1720円 | 2200円 | 2000円 | |
45分コース | 2480円 | 3100円 | 2800円 | |
60分コース | 3210円 | 3980円 | 3600円 | |
追加15分 | 990円 | 900円 |
金額は、
60分コース:3210円→3600円と390円の値上げですね。
コースは、
これまでは、75分・90分・105分・120分・150分・180分まであったのが、
60分コースまでとなり、それ以上のコースを受ける場合は15分ごとの延長になるようです。
例:180分コースまで受ける場合
60分:3600円
120分延長:15分(900円)×8=7200円
3600円+7200円=10800円
旧料金:180分コース9820円
新料金:10800円
10800円-9820円=980円の値上げとなります。
180分コースを希望の場合、単純に「60分コース(3600円)を3つ買えばいいだろう」とはならないと思います。
これは会社のルールですので従うしかありません。
たとえ
「お客様が180分受けるのだから60分の料金を3つ買っても同じだろ!」
と言っても
「私どものルールですから60分以上のコースをご希望でしたら、15分ずつ延長料金を買ってください」
となりますね。
駄々をこねてもなんともならないと思います。
ここ近年の風潮ではお客様は神様というのはとっくになくなっていますので、これからはマナーが悪い人は入店できるお店自体がなくなっていくと思います。
【足つぼ(税込価格)】
旧料金 | 旧料金 | 新料金 | 新料金 | |
通常価格 | アプリ会委員価格
シニア会員価格 |
通常価格 | アプリ会委員価格
シニア会員価格 |
|
30分 | 2370円 | 2260円 | 2,800円 | 2,600円 |
45分 | 3180円 | 3020円 | 3,700円 | 3,400円 |
60分 | 3880円 | 3670円 | 4,500円 | 4,100円 |
追加15分 | 1,100円 | 1,000円 |
金額は、
30分コース:2260円→2600円と340円の値上げですね。
コースは、
これまでは、75分・90分・105分・120分まであったのが、
もみほぐしと同じように60分コースまでとなり、それ以上のコースを受ける場合は15分ごとの追加になるようです。
因みに、これまであった「もみほぐし&足つぼコース」なくなっています。
両方受けたい場合はそれぞれ「もみほぐし」と「足つぼ」の値段をプラスするだけとなります。
例:もみほぐしコースと足つぼコースを組み合わせた90分コースの場合
旧料金:90分コース5070円
新料金:もみほぐし60分3600円+足つぼの追加15分1000円×2=5600円
5600円-5070円=530円の値上げとなります。
【ハンドリフレ・クイックヘッド(税込価格)】
旧料金 | 旧料金 | 新料金 | 新料金 | |
通常価格 | アプリ会委員価格
シニア会員価格 |
通常価格 | アプリ会委員価格
シニア会員価格 |
|
30分 | 2370円 | 2260円 | 2,800円 | 2,600円 |
追加15分 | 970円 | 910円 | 1,100円 | 1,000円 |
金額は、
30分コース:2260円→2600円と340円の値上げですね。
コースは、
これまでは、プションで30分コースまであったのがなくなっています。
価格が大きく変わりましたが、基本コースもだいぶ削られています。
これもおそらくは回転率を上げるのと、セラピストの負担を減らす目的もあると思います。
まとめ
りらくるの料金値上げ理由は、
- セラピスト不足
- 技術力不足
によるもの。
そして、セラピストの報酬は最大で100円のアップまで。
りらくるのような低価格帯の最大手が価格改定に踏み切ったというのは、リラクゼーション業界全体にとってかなりの影響があると思います。
しばらくは、業界全体がりらくるの動向を伺うことになると思いますが、これにより他の2980円のお店も価格を上げてくるか、
上げてくる会社が増えてくるとチャンスと思いそのまま変えずに営業する会社があったりと、二分化していくのではと思います。
セラピスト側からすれば、あまりに安い金額で提供し過ぎていると思っている人がほとんどというか全員だと思います。
これから価格が上がることにより、セラピストの給料も上がっていくこと、それによってまたリラクゼーションで働く人が増えていくことを願っています。